老・四弦奏者のブログ

アラ古希のローテクMusicianのブログです

外壁塗装工事相見積り・その1

我が家の大規模リフォームから、今年7月で13年経ちます。
近所に住む知人宅が、築13年経ったという昨年秋に、外壁塗装工事をやったのに前後して、最近我が家のブロック内でも数軒のお宅が屋根を含む外壁塗装工事を実施しているのです。
ウチもそろそろやらなければダメなのかなぁ・・と考え始めました。

外壁塗装に限らず、家屋の補修は定価がある商品の購入と違い、工事業者の比較や他の家と比較ができません。
とはいえ、複数の工事業者と比較する方法はあるにはあります。
でも、事前に確認するにしても、工事業者側の一方的な説明しか手がかりがないので、工事の結果が出ない限り、もしくは経年劣化を確認するための最低は10年という時間を経ないと、依頼した工事業者の良し悪しの判断がつかないので、家のリフォーム工事は消費者にとって非常に不利な「買い物」なのです。

ということで、工事は今年の秋を目標に、今年の4月くらいから準備を始めました。

1、工事業者を4社選定し、それぞれ我が家の外壁(屋根を含む)の劣化状況と傷んだ塀の補修の方法など個別に来ていただいて意見を聞き取りました。
場合によっては、まだ工事しなくて良いと言う診断か、もしくはあと5年は大丈夫と言う具体的診断も聞きたかったのです。
2、そして、「屋根を含む外壁塗装工事」と「塀の補修工事」の2つの工事それぞれの見積りを提出していただきました。4社相見積り、と言うことです。
3、 4社の営業の方には、私の考え方と工事業者の選定条件を明確にしました。
◎私は見積金額の高低で判断はしない。
◎工事内容を、素人が分かるように具体的に説明すること、そして目に見える形で私を納得させることができる資料を作成してくること。そしてその資料は一般論だけではなく、あくまで我が家のケースを客観的に見た適正工事の根拠となるものであること。
◎ほうれんそう=報告・連絡・相談を重視すること。
例えば約束時間に遅れてしまうことは場合によってはあり得るので、それ自体を責めることはしないが、遅れそうなら事前に携帯メールなどで連絡して欲しいこと、それが数週間にわたる工事を依頼する側と実施する側の信頼関係を築くことになると考えている事。
つまり、4社に連絡した時点でこの「報連相」を守れるか否か、も工事業者選定判断基準に入っているわけです。

面談する業者が重ならないように日程調整をして順番に来ていただきました。
この4社についてマトリクスで内容を見やすくまとめてみました。
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そして先週末、外壁塗装と塀補修の2つの工事共D社に依頼することに決めました。

下の表は、その理由を追加したマトリクスです。
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一般的には100万円を軽く超える補修工事は、新築と違って工事業者の比較がしにくいうえ面倒なので、結局名が売れた業者を選ぶことが多いのが現状です。
名が売れた大手業者なら手抜き工事はしないだろう、という思い込みが、消去法として多くの方が選ぶ理由でしょう。

今回私が工事発注したD社は、どこにでもいる零細工事業者でほとんど無名です。
今までの流れでは、こういった零細工事業者は、大手の業者の下請けになったほうが仕事を分けてもらえるチャンスが多い反面、「上前」をはねられるので多くの利益は得られません。
またほとんどのケースでは表向き大手業者の名前だけが通用して下請けは名前すら伝えられないままでいます。
ですから、別の工事でまた依頼する場合親業者を通さずに下請けに直接依頼しづらいのが現状です。
でも、零細工事業者の中には高い技術と信念を持って良心的な仕事をする会社も数多く存在します。
しかし経営者は、社員に給与を支払って会社を存続するためには仕事をとらなければなりません。
零細工事業者の名で営業活動するより、有名な業者の名を借りた方が仕事にありつけやすいのです。
こういった「良心的な仕事をするが規模が小さいため仕事をとりづらい零細工事会社」をまとめているのが最近流行で増えている工事業者組合のような組織です。
今回工事発注したのも「優良工事店ネットワーク」と言う組織を通じて紹介されたD社だったというわけです。
「優良工事店ネットワーク」は、ただ紹介しただけでは終わらず、工事結果の顧客満足度によっては保障もあり、あまりに工事店の仕事が悪い場合は、別業者でやり直してくれることもあるようです。
この場合、たぶんクレームがあった業者はネットワークから外されるだけでなく、ペナルティも課せられるのでしょう。
この組織に加盟するためには厳しい審査があるとのことで、誓約書も書かされるそうです。
その代わり、加入を認められた業者は自腹で営業活動をしなくてもネットワークが仕事を探してくれるというメリットがあるのです。
ですから、見積価格は正味です。ネゴ代(値引することを前提とした値引余裕金額)はないので、値引き交渉しても無駄だと思います。
それだけ適正な仕事とそれに見合った適正な対価を要求するものと考えるべきなのです。

結果的にはなんと相見積り4社のなかで一番安い価格でした

工事開始は8月下旬以降ですが、工事経過と結果については後日、またブログにてお知らせする予定でいます。

それにしても、4社の中でD1社に決めるために3社に断わりの連絡を入れるという嫌な仕事をせざるを得ないのですが、断わりのメールを「ダメだった理由」は一切言わず、むしろ「良かった部分」を含んだ文章とともに、「何回も拙宅にお越しいただきお世話おかけしました。ありがとうございました。」と結びました。
その結果、B社だけがノーリアクションでした。
まあ、報連相が一番できてない業者でしたので驚きはしませんでしたがね。

前勤務先で営業トレーニングのトレーナーをしていたころを思い出しました。
この商品が好きで買いたいと思うけど、あの店では、もしくはあの営業マンからは、絶対に買いたくない!
そう思われたらその店も営業マンも終わりです。