老・四弦奏者のブログ

アラ古希のローテクMusicianのブログです

絶対音感と相対音感

英語では絶対音感Perfect pitch相対音感Relative pitchと言うそうです。
テーマに入る前に、少し長い前振りをしゃべります。

8月の前半は超多忙でした。
孫二人とも熱出しただの、お多福風邪になっただので保育園休まざるを得ず。
とはいえ、共働きの息子夫婦は仕事の都合があって会社休めず。
30分圏内に住む義娘(嫁という言い方が嫌いなので)のご両親に頼ろうとしても、避暑に出かけて留守。
その結果、30km離れた家に住む私たち夫婦が、息子夫婦が出勤する1時間ほど前の6:30に息子宅に行き、最低でも12日の間、孫二人の面倒を見に行くことになりました。
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5歳になる上の男の子はいいとして、1歳の女の子は微熱がある上、両親とも不在で、あまり慣れていない私たち爺と婆と一緒で大丈夫か心配でした。
そしてもう一つ、初日の午後は時間指定のクール宅急便が来るので、爺(私)は一旦帰宅し、婆だけ孫たちと一緒に息子宅で一泊しました。
私は翌日の夕方に再び息子宅に行き、先に帰宅する予定の義娘が帰ってから、婆(女房)を乗せて90分かけて帰宅しました。

疲れを癒す間もなく、翌日は息子一家4人が今度は我が家に12日で来るのです。
息子たちが来ると頑張っちゃうウチの婆さんは、きっちりと時間と手間をかけた美味しい料理をたくさん作りました。

その間、なにも手伝えない私は、YahooShopで買った2台目のオカリナ(下記写真左の赤いヤツは今回追加した国産POPOLOS-F管)で練習するしかありません。

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S(ソプラノ)F管は、安いけど国産だし一応陶器製だから買ったのですが、先に買ったTi AmoA-C管より音のピッチが不正確なのであまり満足ではありません。
女房とのオカリナ2重奏をしようと思って「谷間のともしび」を譜面化してオカリナ2台によるハモリをアレンジする作業と、自分パートの練習をしていたのです。
まだ完成途中ですが、これがやりかけ譜面です。
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「谷間のともしび」は、女房が中学校時代の教科書に載っており、これをモディファアイしたのですが、この楽譜のキーはFでした。
でも、音域から見て、ソプラノF管ではなくアルトC管でやる方がベターでしたのでそうしました。
練習用に、電子キーボードで伴奏をプログラムして自動演奏をキーボードの録音機能を利用して記録し、これを繰り返し再生しながらオカリナの練習をするのです。
原曲のキーがFへ長調)なので、黒鍵が苦手な私は、電子キーボードのキートランスポーズ機能を使ってヘ長調へ移調して演奏を録音した訳です。
つまり、ハ長調のつもりで弾いてもサウンドヘ長調になるのです。

さて、そろそろ本題に入ります。

実は、ウチに来た上の孫が、ウチの1階にある音楽室が大好きで、録音機材やキーボード、PC、楽器類その他普通の家にはない珍しいものがあるので、ダメだ!さわるな!と言っても聞かずにいじりまくるのです。
今回もせっかく入力して設定したキーボード情報を全部解除されてしまいました。

泣きたくなるのを我慢して、あ、そう言えば上の孫は母親からピアノを習い始めて1年近く経っていることを思い出したので「何か弾いてごらんよ」と言ったのです。
息子宅で孫が思ったより上手にピアノを弾くのを覚えていましたので是非聴きたかったのです。
さすが!国立音大出身の母親が先生だから当然だな、と感心したものです。
しかし、この時はピアノではなくキーボードでしたが、かなり演奏がヘタクソでした。
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どうしたんだろう?最近練習してないのかな?このことを義娘に報告したのですが、義娘は「え?それは変ですね?」と首をかしげて、少し考えたあとこういいました。「お父さん、オカリナを練習するために電子キーボードのキーをCからFに移調したままだったのでしょうか?」。
私、「ああ、そう言えばそうだな・・」。
それが、孫がヘタクソな演奏をした原因だったのです。

え~!?そんな馬鹿な?と思ったのですが、間違いありません。
孫は、楽譜を見ながら鍵盤の位置を確認し、使うべき指を間違えないようにして「黄色いバイエル」を弾くのですが、義娘曰く、「息子はいつもと同じ位置の鍵盤を押さえたら、いつもとは違う音=音程=がしたので、戸惑ってしまったのだと思います」。
ああ、そうなのか~!!これって、「絶対音感」があるっていうことなのかしら?
義娘曰く、「それはどうか分かりませんが、息子は毎日練習しているのでこのままうまく育てば絶対音感を持つかもしれませんね」。

ちなみに、義娘も私の実娘もバリバリの絶対音感保持者です。
実娘は、同居していた頃はギターチュナーの代わりでした。
「おい、Aくれよ」というと、正確に「ハミング」で教えてくれました。

私はアマチュアMusicianでギタリストですので、曲によってはカポタストを使います。
カポタスト5フレットに取り付けて、Cメジャーのローコードポジションをそのまま押さえて弾くとFメジャーのコードになります。
オカリナはコード弾きはできないけど、同じ運指で移調するためにはC管からF管に持ち替えます。
実は、根からのピアニストは、こういう作業が信じられないのだそうです。
ピアノは黒鍵を使えばキーに無関係にすべて対応可能な楽器だからです。
過去ブログで説明した「移調楽器」の存在が信じられないのです。

私などのアマチュアギタリストは、例えば5弦=A=だけもらえば、残りの1弦~4弦と6弦のチューニングは苦も無くできます。
最初にもらうのが5弦のAでなくてもどの弦でも同じことが可能です。
それは私に「相対音感」があるからです。
相対音感」の保持者は、前述の上の孫みたいにキーを移調されたキーボードで、音階が転調されても運指に戸惑うことなく演奏できるはずですが、それって音楽教育的にはどうなんでしょうね?
(ちなみに、女房はピアニストですが、絶対音感はないけど相対音感はあります。)

面白いですよね~・・・5感は鍛えればその道のプロになると聞きますが、「絶対音感」は少なくとも「生まれ持った素質」プラス「幼少のころからの訓練(音楽環境)」による結果だと思いますが、それでもそうでない人が存在するのも事実であることが不思議ですよね。
やはり持って生まれた才能ありきの特殊能力なのでしょうか?

でも、ピッチが高いほうにずれている上、穴の押さえが不十分なため正確な音をだせないオカリナ初心者の私の演奏は絶対音感保持者の義娘にとっては聴いていて苦痛だろうなぁ・・・

なお、ウクレレをバックに2本のオカリナのアンサンブル「谷間のともしび」は、近日中に多重録音してYouTubeにアップすべく頑張って練習中です。
誰も聴く気ないでしょうけどお楽しみに。