老・四弦奏者 思い出の曲・紅の翼
私のお気に入りの先輩ブロガーのPOPTOPSさんから、お名前を使っても良い、と許可いただいたので、早速使わせていただきながらブログ投稿いたします。
POPTOPSさんは、たぶん私とご同輩とお見受けする方ですが、Popsの歴史を知り尽くしたような生きたエンサイクロペディアみたいな方です。
先日、POPTOPSさんがクリフ・リチャードの曲を2回続けてブログにアップされていたので、懐かしさのあまり思わず「18歳の大学1年の時に、シャドウズのコピーバンドに加入を誘われて、リードギターのハンク・マーヴィンの役割をやっていました」と、コメント投稿してしまったのです。
これは事実ですが、少々カッコつけ過ぎたなぁ・・と、あとで少し反省しました。
以下、少し長くなりますが、私はハンク・マーヴィンのようなハイテクでハイセンスなリードギタリスト志向ではなく、むしろサイドギターのブルース・ウェルチに憧れていて、今もその方向であることを「自分のギター履歴&回顧録」として独り言してみようと思ったのが今回のテーマです。
それらの曲たちは、全てではないにせよウクレレで伴奏がしやすいものがかなり出回り始めました。
ただ、当時の私が幼すぎてコードを拾えなかったのが歯痒かった。
クリフ・リチャードを知っている方は60代か70代でしょうね。私の場合は中学生だった1963年64年ころに聴いていたTheYoung Ones、Lucky Lips、SummerHoliday、Let’ make a memory などで好きになった外国シンガーの一人でした。
しかし、ニール・セダカやポ-ル・アンカ、パット・ブーン、ヘレンシャピロ、コニーフランシスなどなどもいっぱい聴いていましたが、クリフ・リチャードの曲は特にバックの演奏が上手で他の外国歌手とは少し違う感覚を覚えていました。
バックバンドはたしか、初期はドリフターズというバンド名でしたが、その後メンバーチェンジなどあってシャドウズになったと記憶しています。
ギリギリ目立たないようでしかも印象的なギターフレーズを弾いていたのが当時のリードギタリストのハンク・マーヴィンです(写真の右端メガネ)。
私は18歳の大学1年のころ、シャドウズのコピーバンドのリードギターの後釜に誘われて3年ほどプレイしましたが、それほど上手でもなく早弾きなど苦手だった私は、目立たないようサングラスをかけたり、ミスを適当にごまかしながらハンク・マーヴィンの役で必死に演奏していました。
そのきっかけとなった曲「紅の翼」をご視聴ください。
古い録音ですので、良いヘッドフォンでお聴きください。
ブルースの渋いギターワークと、音は小さいですがジョン・ロスティルのお洒落なベースが楽しめます。
私はこの曲でもリードギター弾きました。
ブルースのサイドギターはアコギを使用することが多く、ジャズで使われる複雑なコードを、この曲でもたくさんさりげなく弾いています。
話が長くなるので、結論に向かいます。
つまり、私は8歳のウクレレ時代からコードから始めたことが影響したのか、メロディ(主旋律)を弾くことよりも、歌手が歌いやすいような&リードギターが目立つような伴奏としてのコード弾きを基本としたギターワークの道を歩んできたのです。
たとえば、ある旋律=メロディがあったとして、それをバックで演奏する楽器が主旋律に被せながら主旋律を際立たせる役目を果たす楽器とコード、演奏方法は何か・・という模索志向の考え方なのです。
まして、Jazzの世界では、同じ旋律に合わせるコードはいくつもあり、極端に言えばメロディの1音1音にコードがあるということも学んだのです。
加えて言えば、それをさらに強力にサポートするのがベースギターです。
シンガーが気持ちよく歌えるような+歌いたくなるようなバック演奏には、やはり歌手のバックバンドを経験したバンドの方が優れている、と私は確信しています。
Shadowsはまさしくそんなバンドでした。
彼ら自身が作ったオリジナル曲を演奏しながら歌い、「怒鳴り声で叫びながら綺麗にハモる」という度肝を抜いたヴォーカルギターバンドだったからです。
決して演奏テクニックが高いわけではないのですが、ヴォーカルも楽器の一つとして印象的で過去に聴いたことがない新鮮なサウンドでしたよね。
ほぼ同じ年代で活躍したこの2つのバンドは、全く違うようで実はよく似ています。
イギリス系バンドのDNAなのでしょうか、クィーンにも引き継がれているみたいですね。
といった、どうでもいい個人的な背景のもと、ド素人に毛が生えたレベルの老・四弦奏者の私は、Shadowsとその後に来たBeatlesの洗練されたコード使いに触発され、ウンチクを垂れながらコードについてこだわってMusicainぶっているという、長~い問わず語りでした。