老・四弦奏者のブログ

アラ古希のローテクMusicianのブログです

四弦楽器その2「ウクレレ3兄弟」最後・コンサートタイプChai No.9

最高級のウクレレではないが、バランスの良いテナーのKanile'a(カニレア)、ふだん家にいるとき、気が向けば腕の中にいるのペットのようなバリトンのKALA(カラ)を、前回ご紹介しました。
 
今回は、私の手持ちのウクレレの最後です。明るく乾いた音のコンサートのChai(故・茶位幸信さん製作)No.9を紹介したいと思います。
 
ブランドがChaiであるかどうかではなく、コンサートサイズのウクレレは入門者にはとても扱いやすいと思います。
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私はギターも頻繁に弾くので、「サイズの落差」を小さくする意味で、テナーやバリトンサイズを所有していますが、このちいさなコンサートサイズChai No.9は、まず外見が、大きなイメージのマーチンギターそのものです。
下の写真のアングルから見ると、まさしくマーチンギターです。これだけ見るとそれほど小さく思えませんよね。
これを抱いて弾くと、明るい音につい歌ってしまいます。
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TOPは杉の単板のようです。
サイドとバックはなんとローズウッドです。小さいのに、ほとんどギターと同じです。
どうりで弾むような乾いた明るい高音がキャラクターの魅力的なウクレレです。
ペグがギア式でないのでチューニングが狂いやすいのが欠点ですが、この明るい音色はそれを補って余りある長所です。
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値切り後の実買価格は、ハードケースをつけて7万2千円で、10万円を下回るウクレレですが、作りも塗装もすごく丁寧で気に入っています。
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これに張っている弦は、購入時は普通のナイロン弦で、1弦から A・E・C・G で、ハイGチューニングでしたが、私はローGに変えて弾いています。
 
なぜなら、ハイGだと基本的にはコードストロークしかできないからです。
 
ウクレレの最後に、弦の話をしましょう。
そもそも、フォークギターとかアコースティックギターとかいろいろ言いますが、正確な言い方で分けられているわけではなく、とりあえず分類するために適当な言葉がなかったからつけられたような呼び方なのです。
一般的に、フォークギターとかアコースティックギターはスチール弦(鉄弦)仕様です。弦のテンションが強いので、ネックには反りを調整するトラスロッドが内蔵されています。
 
一方、ウクレレに張られている弦は、一般的にクラシックギターとかガットギターと言われているギターと同じものが使われます。
弦のテンションはそれほど強くないのでトラスロッドは内蔵されていません。
ガットとは(Gut)と書きますが、腸の意味で、実際は羊の腸が使われます。
テニスのラケットもガットが張ってありますよね?!
良質なガットは、経年変化に弱いうえ少し高価なので、かわりにナイロン弦が使われるようになりました。
さらに、耐久性、弾き心地や音色を追求した結果、釣り糸と同じ材質のフロロカーボン弦も出回っているようです。
いや、釣り糸そのものを張っている方も多いと聞きます。
弾き心地と音が良けりゃ何でもアリですよ。
音楽は、音を楽しむ、と書きます。楽器は、楽しい器なんですよ。
ちなみに、クラシックギターの4弦5弦6弦と、バリトンウクレレの4弦は、ナイロン弦に鉄弦を巻きつけたワウンド弦が使われています。低音を出すためと、音色の輪郭をはっきりするための知恵だそうです。
これだけ知っておけば、女性と飲みに行って、30分は話題が持つでしょう。
 
電気増幅が必要なベースギターなんかなくても、フォークギターとウクレレと学校で使った笛やハーモニカがあれば、それだけでアンサンブルが可能です。
和音が弾けるピアニカがあれば最強ですよ!
ボーカルは、二人以上でハモれば、それはまさしく「アンプラグド・バンド」です。