老・四弦奏者のブログ

アラ古希のローテクMusicianのブログです

四弦楽器 その2「ウクレレ3兄弟」2回目

スタンダードスケールのベースギターの弦長は860mm、同じくスタンダードスケールギターの弦長は650mmである。
これだけだと、たとえ4弦と6弦の違いがあっても、代わりばんこに持ち替えて、少し弾いていれば違和感なく演奏可能だ。
しかし、これにウクレレが参加すると事態は一変する。
ウクレレの弦長は、ベースの半分以下なのだ!
弦長は、おおまかに4種類ある。
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私が所有しているものを小さい順に並べると、昔息子に壊されたスタンダードタイプは(最近ではソプラノタイプと呼ばれることが多い)は342mm、
コンサートタイプは381mm、テナータイプは432mm、バリトンは510mmだ。
 
私は基本的弾き方として、歌なしでメロディーラインをすべて和音奏法で演奏する。
この奏法は、弦長の長いギターだとテンションのきついフォークギターではトレーニングとしてはいいが、フィンガリングの指移動距離と指筋肉疲労がきついのでエレクトリックギターで弾くことが多かった。ジャズのコード弾き奏法だ。
 
そこへいくとウクレレは初めから4弦しかないので、弾かない弦をミュートしなくてもいいし、第一指に優しい。基本的にはアンプ不要だし、聴き手の耳にも優しく伝わる。
しかし、ソプラノでは、ローG弦が張れないので、結局ローコードでのコード弾きしかできない。つまり、ソロ演奏向きではない。
また、私のコンサートタイプのChai No.9はローG仕様にしているが、10フレット以上は弾きにくい。
バリトンではさらに弾きやすくなるが、そのかわりウクレレの音ではなくなってしまう。
従って、フィンガリングが容易で、ハイコードもしっかり音が出せるテナータイプが私のメインウクレレ
今どきのプロのウクレレプレイヤー達の多くが、テナーをメイン楽器にしているのはそういう意味で実体験として納得できるものだ。
 
じゃ、なんでバリトン買ったのかというと、そもそもバリトンは市場にあまり出回っていないため、希少価値があることが第1理由だった。
数年前、YAMAHAがKALAブランドのウクレレの輸入代理店になったのがきっかけで、カタログデータと価格を確認しただけで、現物を見もしないで楽天web shopに注文したのだ。結局6ヶ月待たされて、何とか入手できた。
最新のKALAのカタログにはバリトンは掲載されていないから、製造中止になったのだろう。買っておいて良かった。
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トップ、サイド、バック全て合板だが一応コア材だ。
ネックはマホガニー、フレット板はローズウッドだ。
ボディの塗装は艶消しで、高級感はないが、安物感もない。
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ペグはシャーラーもどきで、メーカー不明だがしっかりしている。
 
弾きやすさは抜群なので、いつも私のそばに置いてある。
テレビを見ていて興味深いメロディに出合うと、すぐこいつで音を追いかけ、コード探しをするのだ。
 
前回報告のテナーとの違いは、単に弦長だけではない。
ナット部の幅とブリッジ部の幅も重要なファクターだ。
ちなみに、テナーのKanile'aは、ナット部の1弦から4弦までの幅は28mm、ブリッジ部の1弦から4弦までの幅は45mmであるのに対し、
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バリトンのKALAでは、ナット部28.5mm、ブリッジ部39mmで、テナーより狭いのだ。
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これは、弦長が長いのにブリッジ部が狭いわけだから、ハイコードが弾きやすいということにつながるのだ。
バリトンウクレレに不満があるとすれば、ピッタリなハードケースがないことだけだ。
 
ウクレレを使った私の多重録音作品はなくはないが、録音状態が悪いので人様にはお聴かせできる内容ではない。個人的に録音したDaydream believerのカヴァーで息子に譲ったfamousを使ったのが最後だ。
 
音楽は音を楽しむ、と書く世界だから、楽譜は読めないよりは読めたほうが良い程度に考えて、まず手に取って弾いてみることが大切だ。その楽しさは想像以上だよ。
ウクレレは場所を取らないし、何よりも音が優しい。
好きな曲が載っているウクレレコード付き楽譜を買って毎日弾きながら歌っていれば誰でもMusicianになれる。
そこそこ弾けるようになると、もう1本欲しくなるのだぞ!
最初は、コンサートタイプのハイG仕様から始めることをお奨めする。
ギターから浮気する方は、テナーのローG仕様がお奨めだ。
必ず手に取って試奏することが重要だよ。
 
誰も見に来てくれない「老・四弦奏者のブログ」だけど、けじめだから最後の6弦楽器(ギター)が終わるまでは続けようと思う。
少し内容がマニアック過ぎるかな、と思うけど、そういうマニアックな還暦過ぎのご同輩とコミュニケーションを取りたいので始めたブログだから、この内容を変えるつもりはない。
暇なら見に来てください。コメントくれるとうれしいです。