老・四弦奏者のブログ

アラ古希のローテクMusicianのブログです

ゴンドラの唄にコードを付けるときの落とし穴

下の画像は、オカリナサークルからお借りした「ゴンドラの唄」の譜面コピーです。
ハ長調
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見にくいので、MuseScoreで編集し直してイントロ4小節を加え、二重奏の2つの音を分けて作り直したのがこの譜面です。
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まずは、この譜面にコードを付けてみて下さい。
もちろんカンニング=既存の楽譜やNet検索した楽譜の参照などは無しとします。

話は変わりますが、実は最近、市の福祉団体に登録しているオカリナサークル(1名のみ男性で10名以上が女性=全員私より年上)の活動に興味があって、先日その練習を見学してきたのです。
この日の練習曲はほとんど知らない曲ばかりで、私はずっと譜面を見つめっぱなしでした。

練習曲の一つだった「ブンガワンソロ」はリズムがとりにくい上、譜面は二重奏なので皆さんの息が合わなくてガタガタになっていました。
私はこの曲を出だしくらいしか知らないのでオカリナでメロディは吹けなから黙っていましたが、メンバーさんたちの演奏があまりにそろわないため、講師の方(女性)の提案でCDを1回聴いてみようということになりました。
そのおかげで、私はこれを聴いて初めて曲全体のイメージを把握できました。
CD音源はオカリナではありませんが、ベース音もピアノ伴奏も入っていたので、知らないメロディであっても繰り返し聴くことでリズムにのせたコード進行がだんだんわかってきたというわけです。

練習見学の時に私はオカリナC管のほかにLow-Gテナーウクレレも持参したので、再びオカリナ二重奏の練習が始まった時に、ウクレレでコードカットしてリズムを刻んでみました。
オカリナサークルに入会前提の見学に来たのにウクレレを弾くのは少々気が引けたのでなるべく小さな音で弾いたのですが、演奏が終わってから、講師の方から「何を弾いているのですか?」と話しかけられました。

あちゃー勝手なことして怒られるのかな・・と焦り、「すみません、(オカリナ以外の音は)邪魔でしたか?邪魔ならやめます」と返しました。
そして、「皆さんこの曲のリズムがとりにくそうなので、二重奏の二つのメロディの絡みがうまく合うようにリズム楽器としてウクレレで参加してみたのです」とも説明=言い訳しました。
しかし、講師の質問の内容は苦言ではなく「メロディしか記載されてない楽譜でなぜウクレレが弾けたのか?」ということでした。

もちろん理由はあって、CDで聴き取れたベース音と伴奏の構成音とメロディラインにより、それに適したコードを推測することは、中級以上のギター弾きなら普通にできるし、実際にやっていると思います。
この講師の方は声楽家で、オカリナサークルのコンサートマスター的立場の方ですが、彼女にとってはメロディだけの譜面からコード(和音)を組み合わせて伴奏する(できる)ことが信じられないらしいのです。
まあ、それはピアニストの女房も大昔に私のことを同じような評価をしたことがありましたっけ。

つまり、きちんと音楽を学んだ方たちにとってはまず「譜面ありき」なのに対し、私のようなアマチュアGuitarist(気取り)は耳コピー優先であることの違いだと理解しています。

ということで、先ほどの「ゴンドラの唄」のメロディのコード付けに話題を戻します。
少し戸惑ったのは、次回の練習曲として宿題の楽譜をもらった「ゴンドラの唄」のこの「熱き血潮」の「」の部分のコードです。主旋律=上段の「ソ」に対し、ハモリのメロディ=下段の音は「レ」です。
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何がおかしいかというと、二重奏のメロディをピアノで弾いてみるとわかるのですが、この「ソ」と「レ」の和音が、その前後のメロディの流れからすると著しく「合わない」のです。

それで、ネットにアップされていた譜面(メロディは2重奏ではない)を見ると、この部分のコードはCになっており、私もそう思ったのですが、それだとハモリメロディの「レ」はCのコードには合いません。
さらにNet検索してYouTubeでいろいろ音源を聴いてみた結果、主旋律だけで自分が想定して組み立てたコードと違ったコード進行を組み合わせれば合うことが分かりました。
それにしても全体的にはYouTubeの曲と公に発表されているコードが合わない部分はほかにもいくつかあったのですが、それはこの曲に限ったことではないのでスルーします。

その結果、結論としてGのコードにしました。
二重奏の下の音を「レ」ではなく「ミ」か「ド」にすればこの部分のコードはCで問題ないのですが、サークルメンバーはあくまでもこの譜面で練習しているので勝手に変更することはできないのでこの譜面に合わせてGで弾くことにします。
今回のテーマは、自己流+耳コピーに中途半端に慣れたギタリストが、譜面をしっかり見ずにメロディだけ聴いてコード付けすると陥りやすい「落とし穴」があることへの自己反省+自戒のエピソードでした。

下の画像は、私の結論としての最終コード入り譜面です。
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二重奏のオカリナにこのコードで伴奏すると違和感はなくなりました。

このオカリナサークルは、単に集まって練習するだけが目的ではなく、年間40回前後、福祉介護施設や保育園などで訪問演奏をしており、練習はそのスキルアップが目的なのです。
だから、常に人前で演奏することが前提なので、練習は真剣そのものでした。
サークル責任者の方に、私がサークルに入会する条件として、オカリナとウクレレ半々のメンバーとしての活動を希望しましたが、既存のメンバー皆様のお許しがあれば入会しますとお伝えしておきました。
実現したら、これってまさしく私がやりたかった「パーラーコンサートバンド」の第一歩ですね。

ちなみに、譜面作成ソフトMuseScoreVers.2になって少し機能アップしましたが、Vers.1で作ったファイルを読み込めないのが困りものです。
でも、インプットした音がピアノ音で再生できるので、私がよくやってしまう拍子ミスや音程ミスを見つけるのに便利で重宝しています。

それにしても、オカリナサークルメンバー全員が70歳代(80歳代もいらっしゃるとのこと)なのに、真剣な練習をして訪問コンサートをしているなんて、凄い!としか言いようがありません。
60歳代の私は最年少者なのに何やってんでしょうか・・・