老・四弦奏者のブログ

アラ古希のローテクMusicianのブログです

新しいバリトンウクレレ衝動買いしました

会社員時代は、その職務の関係で道具は予備を含めて二つ以上所有することにしていました。
とにかく一つしかないと何らかの理由で使えないときに予備がないととても不安だからです。
PCしかり、クルマ(乗用車)しかり、携帯電話しかり、です。
※女房を愛しているのでもちろん予備を考えたこともありませんよ。

しかし、仕事をリタイアして年金暮らしになってから数年後、倹約の為PCもクルマも携帯も一つにしました。
いまだに一つではないもの⇒一つでは不安なので二つ以上所有しているもの、それはギターとウクレレとベースギターとオカリナとMTR(多重録音機)です。
使わない楽器=戦力外楽器はこの数年だいぶ処分しましたが、それでもベースギターは2本、エレクトリックギターも2本、アコースティックギター2本、ガットギター(クラシックギター)も2本、C管オカリナは5本(その他F管とG管を各1本)所有しています。
ウクレレに関しては、コンサート(High-G)とテナー(Low-G)とバリトンで計3本所有しています。
しかし、もう1本欲しいものがあったのです。
それはサウンドキャラクターが異なる2本目のバリトンウクレレです。
過去ブログ「もう1バリトンウクレレが欲しい」をご参照

バリトンウクレレは、名前はウクレレですが調弦EBGD14弦)なのでギターとほぼ同じです。
多重録音で使用することはあまりないのですが、最近出先でジャムセッションする機会が増えたことで、交通機関で移動するときに手軽な小型ギターを模索した結果、可搬性だけでなく、アンプラグドアンサンブルではウクレレとギターの両方の機能と利点を併せ持つバリトンウクレレのほうが使い勝手が良いと判断したわけです。
イメージ 9

以上、長~い前振りはこれくらいにして本題に入りましょう。
今回「衝動買い」したのは2本目のバリトンウクレレで、LehoLHUB-ASAKです。
イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

K楽器Netショップから私の自宅付近のK楽器支店に取り寄せてもらって、きちんと試奏して購入を決めました。
下の写真左側は現在所有しているのKALAKA-KBKA-Bではない)、右側が今回購入したLehoLHUB-ASAKです。
イメージ 4

ぱっと見て何だかヘッド以外のデザイン・寸法が同じみたいですね。
イメージ 5

実際に測定してみたら、2本のバリトンウクレレの主要部寸法は全く同じでした。
①スケール:510mm
②ナット部ネック幅:38.2mm
14フレット部ネック幅(ボディジョイント部):47.3mm
④最大胴体幅:260mm
⑤胴体厚み:7080mm

K楽器のリペアマンの話では、KALALehoアメリカ(ハワイ)のブランドですがMade inChinaで、作っている工場も職人も共通なので寸法はほとんど同じとのこと。
ましてあまり多く出回っていないバリトンウクレレは全く同じ寸法でも不思議ではないらしいです。
な~んだ、じゃあKALA持っているのにわざわざ「兄弟」のLeho買っても意味なかったのか~・・と一瞬凹みました。

しかし、この2台の兄弟ウクレレを相互に弾き比べて細部をチェックしてみたら、いくつかの相違点が分かり、明らかに「性格が違う」バリトンウクレレであることが分かってきたのです。
パーツでの大きな違いはKALAのペグがロトマチックタイプ(グローバーやシャーラ―ではない)で、Lehoはオープンギアタイプ(ゴトーではない)であること。
イメージ 6

木材マテリアルに関してはKALALehoで全く違うこので、それがサウンドキャラクターに大きく影響するであろうことが推測されます。
※現時点では弦交換前でエージングも済んでいないため評価できない。

私のKALA KA-KBは、昔YAMAHAが国内代理店だったころに買ったもので現在のカタログには掲載されていませんが、ボディトップ面もサイド・バック面ともはハワイアン・コア合板(KBはコア材のバリトンの意味)、ネックはマホガニー、指板はローズウッドです。
これに対してLehoLHUB-ASAKは、K楽器からの情報では詳細が明記されておらず全ては分かりません(情報の信憑性も低い)が、ボディトップはアカシア単版(本当らしい)で、サイドとバックはアカシアではあるが単版か合板かは不明です。
LehoのネックについてK楽器本店スタッフの話では、マホガニーではなく「ナトーかもしれない」とのこと。
指板に関しては、昔は「ブラックウッド=ローズウッドより硬い木材」だったが現在は不明とのことでした。
イメージ 7

まぁ、マテリアルが何であれ、取りあえずは「演奏しやすい」+「好ましいサウンド」なので、強度的に丈夫で経年劣化が少なければ私にとってはそれで良いのですがね。
そしてなんと言っても、Lehoの最大のセールスポイントはトラスロッドがあることです。
イメージ 8

そもそも店頭ではバリトンウクレレはほとんど展示されていないため、KALAを買ったときは試奏せず(できず)博打を打つ感覚で楽天ショップに注文して入手し経緯があります。
ガットギターは、
※過去ブログ「ギターの種類と呼称についての整理」ご参照
例えば20万超の私のガットギターアントニオ・サンチェスEG-5 630でさえもトラスロッドなどないのが一般的で、ナイロン弦を使うウクレレにあるはずがないと思っていました。
でも今回Leho LHUB-ASAトラスロッドがついていたおかげで、「1フレットを押さえるときのみ発生する弦のビリつき」は直すことができました。

もう一つLehoが良い楽器であることを予感させる点は、ボディ内部の補強材(ネックジョイント部とブレイシング)がKALAに比べて明らかに厚くしっかりしていることです。
新品の時点でよく鳴る弦楽器は、木材=ボディ厚みや補強材が薄く振動しやすいので安物(価格ではなく楽器の資質として)と言えます。
弦楽器は弾きこなしているうちに木がなじんで良いサウンドに成長していくので、その意味ではLehoは安物の音がしないので安心です。
KALAも最初の2年は音が小さいくこもっていましたが、その後メキメキ良く鳴るようになり、今ではライヴやジャムセッションには欠かせない存在になりました。
いずれにせよ、Lehoは買ったばかりなので、ついている弦が新しいうちはしばらく使い、木が弦振動になじんでサウンドが落ち着くのを待つことにします。