アコギのコンパウンド弦交換しました
私のメインアコギ、K.ヤイリ FK90-Cの弦を久しく交換してないことが気になっていました。
そう言えば、前回の弦交換は2013年11月に浜松のG-SANZの皆さんの練習風景を見学しに行く少し前でしたから、かれこれ1年半ほど経っています。
私はエレクトリックギターの弦にはそれほどうるさくはないのですが、アコギの弦についてだけは10代の頃から試行錯誤を繰返して、今は一つの結論にたどり着いています。
しかし、私がコンパウンド弦FS510を選んだのは、それが良い・悪いとか、高級・非高級とか、硬い・柔らかいというような観点ではなく、あくまでも自分の演奏スタイル(Finger Picker)とギター本体との相性、そして何よりも倍音成分が豊かなサウンドが大好きだからなのです。
雑誌やウンチク専門書には、よく「芯線にシルクが巻いてある」と書いてありますが、う~ん・・・シルクなのかなあ、でも細~い樹脂繊維のようにも見えるしなぁ・・・
実のところ私には良くわかりません。
もっとも、ネットで見つけたウンチク書によれば、「芯線そのものがシルクだ」なんて間違った知識を書いている輩もいるので、ここで正しい知識をきちんと共通理解しておきましょうよ。
【コンパウンド弦の構造】
金属の種類は知りませんが、低炭素鋼の細い芯線にシルクもしくはシルクのような細いナイロン繊維を巻いて、さらにその上に銀色メッキされた銅線を巻いたものです。
芯線は金属ですから、ギター本体の取付けには、弦の末端についているボールエンドをエンドピンでつかんでブリッジの穴に押し込んで固定します。
【クラシックギター用巻(ワウンド)弦の構造】
これに対して、クラシックギターに使われるガット弦やナイロン弦のワウンド弦(4弦、5弦、6弦の三つ)には金属の芯線がなく、ガット(gut =羊の腸)の細い繊維もしくはナイロンの細い繊維を芯としてそれにメッキされた銅線を巻いています。
従って、金属の芯線がないために音の減衰が早く、一般的アコギ(フォーク・ギター)より「サスティンに関しては」劣ります。
また、金属の芯線がないのでボールエンドを取付けられないため、ブリッジへの取付けは下の写真左側のようにせざるを得ないのです。もちろん右側は弦のボールエンドをエンドピンでとめているK.ヤイリのアコギFK90-Cです。
まあ、そんなウンチク話はそれくらいにして、弦を取り換える作業に入ったのですが、いや~汚いなぁ・・・指垢で指板が汚れまくっています。
6弦側は抗菌剤入り楽器クリーナーで拭いたのできれいに見えますが、1弦側は指垢のあとがくっきり見えます。
汚れを拭き取ったウエスがこんなに汚くなるまで、私は愛するギターをメンテナンスしていなかったということで、なんともお恥ずかしい限りです。
それにしても、あれ 1弦と2弦のフレットが摩耗して減っているぞ
1フレットに関しては摩耗が大きいですね。いや、まいったなあ・・・
ちなみに、ワウンド弦である3弦、4弦、5弦、6弦のフレットでは摩耗が起こらない(起こりにくい)のは、巻いてある金属が銅合金でフレットの金属より柔らかいからです。
そういえば、このK.ヤイリ FK90-Cは2005年に購入したので、今年で11年目に入ったアコギですが、10年以上所有したアコギは私にとってこれが初めてです。
1年中居間に出しっぱなしでもネックの反りもなく、トップ面のブリッジ部の浮き出しもない頑丈なギターですが、やはり演奏すればかならず摩耗するのがフレットです。
買い替えるのは嫌だから、新たにフレットを打ち直してもらうしかないですね。
・・・とは言え新曲はないので、数年前に、弦交換した直後に多重録音した演奏時間約70秒という短いオリジナル作品で「君と会ったころ」をお聴き下さい。