老・四弦奏者のブログ

アラ古希のローテクMusicianのブログです

愛すべき録音機器たちの死

今年の1011月は野暮用で多忙でしたが、一段落ついたので、また1曲録音しようかなと思い、TASCAMのマルチトラッカー(多重録音機)にガイドリズムを録音したのが、そもそも今回のテーマのきっかけです。

マルチトラッカーの操作画面で見る限り、音量レベルはR/Lのバランスが良いのですが、聴こえてくるヘッドフォンからのモニター音の右側のレベルが低すぎるのです。
あれ?どうなってるのかな?俺の耳がおかしくなったか?
そしてよく見ると、あちゃー!左側のヘッドユニットが外れて中の配線がむき出しになっている。
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たぶん、断線しかかっているのでしょう。

ところで、私の愛すべき録音機器の一つであるモニター用ヘッドフォンは、このSONYMDR-Z900ですが、発売された1992年当時にすぐに買ったので、かれこれ22年近く使っています。
当時の定価が25000円ですが20000円で買いました。
音楽鑑賞用ではなく、音の粗探しとしてのサウンドモニター用のヘッドフォンで、私のようなDTM派や録音マニアには最適なヘッドフォンでした。
私の年齢の1/3の年月を一緒に過ごしたのですから天寿を全うしてもおかしくない年齢でした。

それでも、昨年はボロボロになったイヤーパッドを交換してこの1年間は頑張ってきたのですが・・・・やはり22歳の高齢には勝てなかったようです。
この写真は、昨年夏ごろにイヤーパッドを交換して生き返ったMDR-Z900です。
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こいつが今日逝ってしまったので、ヘッドフォンだけは予備を持っていなかったので、早急に新しく買わなければなりません。

と言うことで、本日SOUNDHOUSESONYMDR-CD900STを注文しました。
在庫有りとのことなので、明日到着です。

実は、愛すべき録音機器の死はもう一つあるのです。
これはTEAC製のCDレコーダーRW-02USBです。
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このCDレコーダーは、音楽録音用のCD-RCD-RWに、WAVデータとしてではなく音楽CD音声をテープレコーダーのようにライン録音できるのです。
私は、40年以上前にオープンリールテープレコーダーデッキで録音した数えきれないFM音源を、このCDレコーダーでCDにダビングしました。
そして、その音源をPCで吸い上げて整音し、データとして音楽コレクションを整理したのです。
LPレコードもそうしてデータ化しました。
その立役者だったCDレコーダーRW-02USBのディスクトレイが、昨年末に突然開かなくなってしまったのです。
通あるはずの手動開き用ピンホールも付いていない機種なので、TEACに相談したら、もうサポート終了機器なので対応できないとの回答でした。
そう言えば、こいつも発売から15年、購入してから14年がたっている高齢機器でした。

青春の楽しい時間を一緒に過ごした愛すべき録音機器たちは、ゆっくりですが1台ずつ私のもとから去って行ってしまいます。

この5年間で4人の友人と愛娘犬が逝ってしまい、幾人かの友人たちの親御さんたちも天寿を全うしています。
今年は年賀状を昨年より少ない枚数買ったのですが、それでも余ってしまうくらい喪中葉書が来ているのです。
人の死と電気製品である録音機器を一緒にしてはいけないのでしょうけど、私にとっては、楽しい時間を共有した親しい友人であり恩人であり、愛しい家族でした。

今朝のニュースでは水木しげるさんが93歳でお亡くなりになったことを知りました。
世界中の人々が、ゆっくりですが生まれてくる新しい命と入れ替わっているのを実感せざるを得ない昨今です。

ああいかんいかん こんな暗い話をする予定ではなかった。
明日、ヘッドフォンが来たら、クリスマスソングを録音するという話をしたかったのです。
でも、それは明日か明後日にしますので今回はこのくらいにしておきます。